『ストーカー』での、おとっちゃん。ストーカー役ではありません。 |
Lee Pace出演作。
原題;The Resident(resident=(一時的な)居住者)
2011年3月29日 アメリカ公開。
2011年12月2日 日本版DVD発売(DVDスルー)。
以下、ネタバレ含みます。
ニューヨークはブルックリン。総合病院の救急医療医であるJuliet。
医師として充実した毎日を送りながら
プライベートでは元カレJack(Lee)との失恋の痛手を、いまだ癒すことができずにいる。
心機一転を図ろうと、新聞広告で、時代のついた豪奢なアパートメントを見つけたJuliet。
彼女は、そこに居を移すことに決める。
心優しく紳士的、フレンドリーで、そしてセクシーなアパートメントのオーナーMax。
自然、彼に打ち解けるJuliet。
食事を共にしたJulietがMaxに話す、この言葉。
「ここは安全で温かくそして好意的。まるで自分の家のよう。」
これはそのまま、Maxに対する気持でもありましょう。
ここで、なかば強引に唐突に観客に暴露されるMaxの真実。
彼はなんと、壁の内部を伝って、Julietを絶えず覗き見ていたのだ。
更には、彼が巧妙にトラップを張り巡らし、彼女を手中に収めていた事が判明。
祖父の付き添いでやって来た救急医療室でJulietを見染めたMaxが
館内掲示板で、彼女がアパートを探している事を知り新聞に「入居者募集」の広告を掲載。
またパーティに参加するJulietが偶然にMaxと出くわした「運命的な再会」も
実はストーキングしていたMaxがパーティに忍び込んだためと発覚。
更には夜な夜なJulietに薬を投与し、意識を消失している彼女を「愛して」いたことも明るみに。
更には、彼が巧妙にトラップを張り巡らし、彼女を手中に収めていた事が判明。
祖父の付き添いでやって来た救急医療室でJulietを見染めたMaxが
館内掲示板で、彼女がアパートを探している事を知り新聞に「入居者募集」の広告を掲載。
またパーティに参加するJulietが偶然にMaxと出くわした「運命的な再会」も
実はストーキングしていたMaxがパーティに忍び込んだためと発覚。
更には夜な夜なJulietに薬を投与し、意識を消失している彼女を「愛して」いたことも明るみに。
そんなことなど露知らず、Maxとベッドを共にするJuliet。
が、しかし、Maxに触れられた瞬間
Jackの香り、Jackの私に触る手が忘れられない。
こんな気持ちのままじゃ、貴方に対して失礼だわ。
とMaxを拒むJuliet。
「Jack」「Jack」って・・・
・・・どんだけ、スゴい男なんだJack(Lee)。
「アパートのオーナーと借家人として友達に戻ろう。」と平静を装うMaxだが
その内面では、激しい情念が渦巻いていた。
***
他方図らずも、他の男性を知ることで
元カレJackへの想いを新たにしたJulietはJackと、よりを戻すことに。
自分のオンナであるJulietが、こともあろうに他のオトコに現をぬかしている。
幸せそうな笑みを浮かべるJulietを、壁越しに見つめるMaxは、嫉妬に歪んでいく。
***
一方、Julietは就寝中、不意に目覚めた時に、部屋に居るはずのないMaxを目撃。
翌朝にはベッドの近くに、注射針のキャップを発見。
その日の病理検査の結果、自分の知らぬ間に、薬を投与されていることを知ったJuliet。
***
同日、夕食の約束をしていたJackは一足先に合鍵でJulietの部屋に入るも、Maxの奇襲に・・・
Jackの身に危険がおよんでいる事を知ったJulietは急ぎ、アパートメントへ戻るも・・・
時すでに遅し。Jackの荷物だけが放置された部屋。←イヤ~~~!!
そして、Jackの安否を確かめようと確認した『防犯カメラの録画映像』に
彼女の寝込みを襲うMaxの姿が。
・・・恐怖のあまり嗚咽の止まらぬJuliet。
そこへ、Maxが。
Jackの安否を問いただすJuliet。Julietへの激しい慕情を吐露するMax。
二人は肉弾戦を繰り広げ、激しい攻防の末、JulietはMaxを葬り去るのであった。
【完】
え――――――――――!!コレで終わりで御座いますか。
いっそのこと
MaxがJulietを殺害して永久の愛を誓う。
とか、ベタだけど
死んだと思われていたJackが最後の力を振り絞り、Julietを救出。
命からがら逃げた二人は改めて互いの愛を誓い合う。
…と結んでくれれば、まだ感情のおとし所もある。
この結末ではただの事実の羅列に過ぎず、主題が見えてこない。
それでも、アタマ絞りに絞って、感想を書きたいと思います。
①『スーパーナチュラル』つながり
■『スーパーナチュラル』のジョンパパことJeffrey Dean Morgan、ストーカーのMax役でご出演。
■「古びた建物の、壁の内部にひそむストーカー」というのが
『スーパーナチュラル』シーズン2の第6話「壁の中の殺人鬼 / NO EXIT」を彷彿とさせて懐かしい。
■防犯カメラの設置にやってきた男性技術員はWinchester兄弟の宿敵Gordonの片腕Kubrickを演じていた
Michael Massee。
『スーパーナチュラル』ファンには嬉しいサプライズ。
②哀しみのMax
■ベッド下にもぐりこみ、薬で眠らせた「彼女の匂い」を嗅ぎ、そして「彼女の指」を舐めるMax。
■Julietの寝込みを舐めるように見つめる、Max。
■彼女の留守中、部屋に忍び込み、「彼女の歯磨き」をつけた「彼女の歯ブラシ」で歯を磨く至福のMax。
■彼女の浴槽に身をもたげ、欲情するMax。
その奇行の数々は、余りにも恐ろしく、断じて許されるべきではない行為である。
だが、その当事者であるMaxの後ろ姿にみるのは「激しい不快感」というよりも「哀れみ」や「憐憫の情」に近い。
母を殺害し、そして自殺をした父。
「弱い父」にして「弱い息子」と祖父に虐げられる日々。
そんな祖父の看病に暮れる毎日。外界との接触の、ほとんどない人生。
「弱い父」にして「弱い息子」と祖父に虐げられる日々。
そんな祖父の看病に暮れる毎日。外界との接触の、ほとんどない人生。
女性経験はおろか、そもそも「人間経験」の乏しいMaxにとっては
Julietの一言一句、一挙一動が「誘惑」に等しかったのではなかろうか。
一途な思いを狂った行動でしか表現できぬ、そんなMaxが痛々しい。
③真打、おとっちゃん
邦題の『ストーカー』やないけど、目を皿にしてないと、おとっちゃんを堪能できません。
以下、おとっちゃんの登場シーンについて。
おとっちゃん、堂々の3番目のクレジット。
だがしかし、開始から20分。待てど暮らせど、おとっちゃん不在。
■21分20秒。やっと「おとっちゃぁ~ん♪」
と思うより早く、カメラがパン。
「・・・えっ!?」
■25分30秒。携帯ごしのおとっちゃん。
姿は映りません、おとっちゃん。
しかも電波が悪いのでしょうか。おとっちゃんの声とは識別しにくいです。
「・・・涙。」
■48分00秒。満を持して「おとっちゃん登場」。
ココ、笑うとこちゃいます。 惚れ惚れするトコです。 |
彼女のベッドで、ほかのオンナと浮気した男。
んだけども、忘れる事のできない男。
・・・相当の男らしいです、おとっちゃん。
どうやら、彼女が仕事に忙しくて、つい出来心だったらしい。
ラブシーンでは、彼女よりもセクスィーなうなじを魅せてくれた おとっちゃん。 |
■59分00秒。
ヤター!出てきたぁ!と思うたら
息つく間もなく、階段からMaxに突き落とされる、おとっちゃん。
■1時間5分33秒。
彼女宅に夕食作りに来た、おとっちゃん。
背中が・・・めんこい。 |
Maxの作ったストーキング用の出入口を発見し「Shit!!」
動いてるとですね、カッコいいのですよ。 |
おとっちゃんが「Shit」て言うてはる~♪・・・っと喜ぶ間もなくMaxの奇襲。
思わずこちらも「Holy Shit !」と叫びたくなるのは山々ですが、淑女なので自制します。
ご臨終とか、ほんと勘弁~と思ってたら
■1時間24分17秒
肩甲骨をストレッチする、おとっちゃん登場。
ではなく、Maxによって(恐らく)殺害され、物置に吊るしあげられた、おとっちゃん。
1時間31分 【完】
あ゛―――――――。
***
Lee PaceのためにDVD購入して再度見たいか
【☆☆☆☆☆】(☆ゼロ)
ほんまゴメンなさい、おとっちゃん。
でもね、シュッとしてて無精ひげな
そんなおとっちゃんが、とってもカッコ良かったのは本当です。(でも買わない)
んで【完】。