Sam Worthington主演作。
原題；Man on a Ledge
2012年1月27日 アメリカ公開。
2012年7月7日 日本公開。
久しぶりに、掛け値なしの佳作。
【あらすじ】
元ニューヨーク市警の警察官ニック（サム・ワーシントン）は、30億円のダイヤモンド強盗の罪で投獄されていたが脱走。ニューヨークの高層ホテルで投身自殺を図ろうとしていたところを発見される。次々と野次馬たちが集まって来る中、彼は最近失敗をやらかしたばかりの女性刑事リディア（エリザベス・バンクス）を交渉人に指名する。
(CINEMA TODAYより)
一分のスキもなく、ムダもなく
過剰な演出もなく
102分間を、疾風の如く、走り抜けていく本作。
誰が敵で、誰が味方なのか。
そして、それぞれの思惑は。
見ていても、皆目見当がつかない。
観客は、次々と提示される「事実」の断片を頼りに
アタマをフル稼働させながら、「パズルのピース」を繋ぎ合わせ、核心に迫る。
敵の虚を衝く、あっと驚く頭脳プレイ。
うっと息をのむスリル。
文字通り「崖っぷち」に追い込まれた主人公が魅せる
まさかまさかの、どんでん返し。
そして「ハリウッド映画」において欠くことのできない
万事ハッピーなエンディング。
(無論、敵にとってはアンハッピーなエンディングだが笑。)
何より驚かされたのが
主人公の「陰の協力者」の正体。
二手三手の読みやすい「ハリウッド映画」において
彼の正体は、そんな「予定調和」を破るもの。
これには、一本取られた。
極上のサスペンスだった。
***
『アバター』での演技然り、アクションも堂々こなし、かつ、心の機微も丹念に表現できる役者だと思う。本作においても、人生の「崖っぷち」に追い込まれた男の精神状態を、繊細に演じていて巧い。
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| 『ハンガー・ゲーム』のElizabeth Banks。 |
プッツンなテンションの怪演が光っていた『ハンガー・ゲーム』の、あの女優さんだったとは。。終始、全く気が付かず。芸の幅の広い役者だ。
陰の協力者役にWilliam Sadler。
『ロズウェル』ファンとしては、たまらない人選。
劇中、得意のダンスをチラリと披露してくれています。早いもので、『リトル・ダンサー』から12年。名実ともに白鳥になりました。
是非とも、映画館に足を運んでほしい作品です。